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就職・キャリア

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社会福祉学部 生活支援員


社会福祉法人 菊水光明会
障害者支援施設 光明学園
生活支援員

丸山 徳 

聖隷クリストファー大学 社会福祉学部
社会福祉学科 社会福祉専攻卒業
聖隷クリストファー大学大学院 博士前期(修士)課程
社会福祉学研究科在学中

 私は、知的障がい者支援関係の事業所で働いていた父親の影響で、将来同じ仕事をしたいと考え、2008年に聖隷クリストファー大学社会福祉学部に入学しました。しかし、大学生の当時は学ぶことに熱心な学生というわけではなく、何となく学生生活を送って卒業を迎えました。ただ、知的障がいの方たちに携わる仕事をしたいという気持ちは変わらず持っており、知的障がいの方たちの生活を全面的に支援できるのは“入所型の施設”であると考え、障害者支援施設の光明学園へ就職をしました。

 ご利用者の日常生活を支える生活支援員として働き始めましたが、入所施設での支援は大学で学んだような『利用者主体の支援』が実現できているかというと、必ずしもそうではない現実があるということを知りました。しかし、疑問を感じながらも、それを上司や同僚には伝えられず、自分の想いと施設で実践している事との間でジレンマを感じながら仕事を続けていました。そして働き始めて5年が経った頃、私は支援員のリーダーを任せて頂けることになりました。
 それを機に、今までの自分を振り返ると「現場での経験論でしか、知的障がい者の支援を語れない自分」がいることに気が付きました。自分なりにどうにかしようと努めましたが、自分の力だけでは、それを埋めることに限界があると感じ、母校である聖隷クリストファー大学の大学院に進学することを決めました。大学院での学びから、現場実践だけでは養えない広い視野で「障がい」や「支援」を捉えること、時代の変化や流れを読むことができるようになったと思います。

 修士論文は、私が勤めている施設でご利用者の高齢化が急速に進んでいることから「高齢となった重度知的障がい者の支援について」をテーマに研究を行いました。支援員として、高齢となったご利用者の方々には、住み慣れた今の施設で末永く暮らしてもらいたいと思っていますが、やはり将来的には高齢者施設へ施設移行してもらわざるを得ない現状もあります。研究では、高齢となった重度知的障がい者への支援において、高齢者支援領域・障がい者支援領域のそれぞれが抱える、また共通した課題を明らかにしつつ、実践現場が取り組むべき役割を検討しました。

 修了後は、高齢となったご利用者が“楽しい人生を送る”ことを大切にしながら、研究から得たことを活かした実践を行っていきたいと考えています。
出典:2021年4月発行「広報誌クリストファーVol.12」