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就職・キャリア

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社会福祉学部 精神保健福祉士


精神科診療所 ぴあクリニック

上久保 真理子 

聖隷クリストファー大学社会福祉学部
社会福祉専攻 2005年度卒業

メリデン版家族支援を多くの当事者・ご家族に届けたい

 姑の介護経験を生かそうと2004年に40代で社会福祉学部に編入学しました。卒業後、精神保健福祉士として大学のすぐ近くの精神科診療所ぴあクリニックに就職して10年以上経ちます。

 重度の精神障害のある方を地域で支援するアウトリーチをチームのみんなで行う一方で、常に自分にとって大きな課題だったのがケアする家族の支援です。イギリスなど福祉・医療の先進的な国々とは異なり、日本では疾患や障害のある人をケアする家族への支援は施策としてはほぼありません。しかし、家族が社会の最小単位であるとすれば、家族支援とその資源の開発は根本的かつ普遍的なソーシャルワークとも言えます。

 そのような問題意識を抱くなか、今年の6月12~16日に行動療法的家族療法(メリデン版家族支援:エンゲージメントとアセスメントに基づく①障害や疾患その他の情報や・再発防止プログラムの共有、②家族間のコミュニケーションスキルトレーニング、③家族ミーティングを通した家族自身の問題解決能力の醸成などを内容とする単家族を対象とした訪問による家族支援)を、イギリスのバーミンガムで学ぶ機会を得ました。自分の英語力の乏しさを痛感しましたが、それでもなお、理論的でかつ実践的な示唆に富んだマニュアル、フレンドリーで熱心な講師陣、優秀でサポーティブな参加した専門職のみなさん、ロールプレイを中心とした非常に実践的なプログラム、メリデン・ジャパンの方々のバックアップもあり、どうにか修了することができました。

 このメリデン版家族支援はまだ日本では導入されたばかりですが、日本でも非常に有効であることが明らかになりつつあります。お一人でも多くの当事者・ご家族に届けたいと考えるととともに、聖隷クリストファー大学で佐々木敏明先生にソーシャルワークを、中野英子先生に家族社会学をご指導いただいたからこそ、自分はメリデン版家族支援につながったのかもしれないと感じています。
出典:2017年9月発行「聖隷クリストファー大学同窓会 会報Vol.18」