臨床現場の課題から生まれた新たな専門領域:頭痛とPOTSに対する理学療法の確立

2026年1月10日更新
私の専門は、呼吸器・循環器系(内部障害)に問題を抱える患者さんへの理学療法です。2020年に世界を襲ったパンデミックは、この分野の臨床活動を一時的に制限しましたが、その中で私は新たな重要な課題と向き合うことになりました。それが頭痛です。
ある時、長時間のデスクワークやスマートフォン使用によるストレートネックを原因とする緊張型頭痛の患者さんを診る機会を得ました。この患者さんは薬物療法で十分な効果が得られず苦しんでいましたが、頸椎や頭部のアライメント修正、およびトリガーポイントへの理学療法によって痛みが軽減し、頭痛の頻度も抑えることができました。さらに、片頭痛においても、理学療法と薬物療法を組み合わせることで、患者さんの症状改善が認められました。これらの知見は、頭痛学会や慢性疼痛学会での発表、国際論文として公表され、一定の評価を得ています。
研究を進める中で、頭痛で苦しむ人々が非常に多く、特に体位性頻脈症候群 (POTS) を合併する小中高生が、頭痛のために朝起きられず、不登校になっている深刻な実態に直面しました。POTSは起立時のめまいや頻脈を特徴とし、頭痛を主要な症状の一つとします。ここで、私の専門である「内部障害」の知識が活きました。POTSの治療には薬物療法の他に、十分な水分・塩分摂取と、運動(理学療法)が不可欠です。頭痛への理学療法と、内部障害の専門知識を組み合わせたPOTSマネジメントによって、多くの児童・生徒の症状が緩和し、学校生活を再開できるようになりました。これらの小児の頭痛に対する理学療法の成果も、積極的に学会や国際論文で発信してきました。
そして2025年、国際頭痛学会(International Headache Society)に理学療法部門が創設されました。部門創設の根拠となった11本の主要論文の中には、私たちの研究も挙げられています1)。COVID-19を契機に始まった頭痛への理学療法は、この数年で国際的にも注目される大きな流れとなっています。
現在、頭痛に苦しむ多くの方々にお伝えしたいのは、「我慢せず、専門の病院で適切なマネジメントを受けることで、快適な生活が送れる」ということです。私たちの研究は、そのためのエビデンスをこれからも提供し続けます。
1): https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/10669817.2025.2470501
ある時、長時間のデスクワークやスマートフォン使用によるストレートネックを原因とする緊張型頭痛の患者さんを診る機会を得ました。この患者さんは薬物療法で十分な効果が得られず苦しんでいましたが、頸椎や頭部のアライメント修正、およびトリガーポイントへの理学療法によって痛みが軽減し、頭痛の頻度も抑えることができました。さらに、片頭痛においても、理学療法と薬物療法を組み合わせることで、患者さんの症状改善が認められました。これらの知見は、頭痛学会や慢性疼痛学会での発表、国際論文として公表され、一定の評価を得ています。
研究を進める中で、頭痛で苦しむ人々が非常に多く、特に体位性頻脈症候群 (POTS) を合併する小中高生が、頭痛のために朝起きられず、不登校になっている深刻な実態に直面しました。POTSは起立時のめまいや頻脈を特徴とし、頭痛を主要な症状の一つとします。ここで、私の専門である「内部障害」の知識が活きました。POTSの治療には薬物療法の他に、十分な水分・塩分摂取と、運動(理学療法)が不可欠です。頭痛への理学療法と、内部障害の専門知識を組み合わせたPOTSマネジメントによって、多くの児童・生徒の症状が緩和し、学校生活を再開できるようになりました。これらの小児の頭痛に対する理学療法の成果も、積極的に学会や国際論文で発信してきました。
そして2025年、国際頭痛学会(International Headache Society)に理学療法部門が創設されました。部門創設の根拠となった11本の主要論文の中には、私たちの研究も挙げられています1)。COVID-19を契機に始まった頭痛への理学療法は、この数年で国際的にも注目される大きな流れとなっています。
現在、頭痛に苦しむ多くの方々にお伝えしたいのは、「我慢せず、専門の病院で適切なマネジメントを受けることで、快適な生活が送れる」ということです。私たちの研究は、そのためのエビデンスをこれからも提供し続けます。
1): https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/10669817.2025.2470501
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