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教員リレーエッセイ

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人生100年時代のスポーツ科学


2021年11月10日更新
総務省統計局の人口推計調査(2021年)において、日本の65歳以上の高齢者人口は29%を超えたことが報告され、今後、さらに高齢者の割合は上昇することが推測されています。また、100歳以上の人口は8.6万人を超え、51年連続で増加しています。このようなことから、健康長寿の延伸(介護予防)は国家の最優先課題の一つとなっています。

健康長寿社会では、高齢者になっても「自分の足で歩行できる」ことがとても大切です。多くの高齢者が自立歩行可能となれば、全般的には、国家予算の中の医療費・介護費を大幅に減らすことにつながります。また、個別的には、個人が生涯にわたり健やかで幸せに暮らせることに関係します。

スポーツ科学は、ヒトの身体運動の究極の可能性を示し、オリンピックやパラリンピックなどにおける感動と興奮に大きく貢献しています。一見、健康長寿とスポーツ科学は関係がないように感じるかもしれませんが、最先端のスポーツ科学の研究手法などは、これまで多くの保健・医療・福祉分野と融合し、学際的な研究へと発展してきました。

私の授業では、主にスポーツ科学・応用健康科学を扱っていて、「さまざまなカラダのデータを計測しながら科学的に学修し、健康づくりのための身体活動の必要性とその効果を考える」「自分自身の健康づくりや保健・医療・福祉分野の現場で役立つ知識・技術を学ぶ」ことなどを大切にしています。
健康長寿社会をめざす上で、スポーツ科学をどのように捉えればよいのかについて、学生には講義や実践を通じて多様な視点から学んでほしいと思っています。また、授業を通じて私自身が学ぶことも多いのですが、授業で感じた疑問を新な研究テーマとし、多くの方々に研究成果として伝えていきたいと考えています。