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教員リレーエッセイ

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「看護は、実践の科学である」


2021年7月25日更新
「看護は、実践の科学である」
この言葉は、看護界ではよく耳にする言葉です。看護は、実践の場面において人間を対象としているため、看護職が経験を言語化することによって<看護実践の意味>を明らかにすることが求められています。そのため看護は、実践の科学であると言われているのです。

小児看護の臨床経験として、こども医療センターに勤務していました。看護実践として今でも忘れられない多くの貴重な体験をしました。多くの子どもたちとご家族、スタッフとの出会いもありました。その中で、プライマリーナースとして食道閉鎖症の子どもさんと家族を受け持った経験は、小児看護を考える意義深いものでした。「プライマリーナース」とは、患者さんとの信頼関係を深め、質の高い全人的ケアを提供できるよう、1人の看護職が1人の患者の入院から退院までを受け持つことを意味します。この経験を通してたくさんの出会いをいただき本当に感謝しています。病棟スタッフと一緒に、子どもと家族の健康問題の解決のために、多くの事例の看護実践に取り組みました。子どもと家族のQOLを高めるため、病棟スタッフと常に話し合い、研究活動をしたことはいまだに忘れられません。

このように様々な看護実践に取り組んできましたが、実際に「看護は、実践の科学である」という言葉を深く考えるようになったのは看護教育に関わるようになってからです。特に、大学院における教育を担当する中で、言葉の意味をかみしめるようになりました。研究疑問が、臨床や地域の人々の健康問題及び生活に直結して考えられているのだろうかと疑問に思う時があります。「看護は、実践の科学である」からこそ、実践から知の創造へのプロセスをふむ重要性が問われています。研究目的は、看護実践として十分に活用されうるのかを問う必要性があるということを常に意識しなければなりません。看護研究は、看護の質の向上に貢献するものでありたいと思っています。

看護研究の成果は、臨床や地域で活かしてこそ、研究の意義が明らかになり看護学の発展に寄与できます。「看護は、実践の科学である」ということを、自己に問いかけ取り組んでいきたいものです。