この授業では、理学療法の基礎である知識と態度を実践的に磨いていきます。最大の特徴は、教員と学生が一対一で向き合う“口頭試問”。ただ暗記するのではなく、専門用語を用いながら、病態や解剖、評価・治療について論理的に説明できる力を養います。対象となるのは、整形外科・神経系・内部障害といった理学療法で最も重要な3領域。それぞれの理解を深めながら、実際に臨床で求められる“考える力”と“伝える力”を身につけます。さらにこの授業では、挨拶や礼儀、相手を尊重する態度といった“人間としてのふるまい”も重要な評価項目となります。知識や技術だけでなく、理学療法士として信頼されるための情意面（態度）にもフォーカスしています。最終目標は、教員と対等にディスカッションできるまでに成長し、臨床実習や現場でも通用する“本物の臨床力”を身につけること。そして、それらすべてが、国家試験合格への確かな土台となっていきます。

学生の声

【岡本夏鈴さん】
口頭試問は、自分が学んだ知識を正しく理解できているかを確認する良い機会となります。
私は、友人と問題を出し合って説明し合うなど、互いに学び合う時間を大切にしています。自分の言葉で説明することで理解が深まり、知識の定着にもつながります。
口頭試問を通じて、ただ暗記するだけでなく、実際の臨床現場で必要とされる言語化する能力や判断力を身につけることの重要性を実感しました。

【鈴木琉平さん】
口頭試問は、ペーパーテストとは異なり、暗記だけでは乗り越えることのできない試験でした。知識を理解し、自分の言葉で的確に伝える力が求められるため、大学の友人たちと疾患や理学療法について話し合いながら学習を進めました。
友人との会話を通じて知識が整理されるだけでなく、自分一人では得られなかった新たな視点や情報にも触れることができ、学びをさらに深めることができました。
加えて、試験は教授と一対一で行われるため、臨床現場に通じるような緊張感があり、自分の理解を確かめる貴重な機会にもなりました。
この経験は、将来の臨床現場で求められる説明力や応答力の土台になると実感しています。