理学療法開発学・HOME

2012年4月12日
研究室に新しい仲間が加わりました
 このたび,博士前期課程2名,博士後期課程2名が入学しました。紹介ページはこちらです。

2012年3月13日
理学療法開発学博士前期課程の4名に学位(リハビリテーション科学修士)授与
 おめでとうございます。博士前期課程の4名に修士の学位が授与されました。 この2年間の道のりは,日々の臨床との狭間で大変厳しい研鑚の日々であったと思います。 各自が真摯に研究テーマに取り組まれ,また互いに励まし合って,挫折することなくこの日を迎えられたことに敬意を表します。 この間学ばれた科学的態度と研究方法,そして研究成果を日々の臨床に活かし,さらに発展されることを心よりお祈り申し上げます。(大城 昌平)

研究論文タイトル
小松洋亮 氏:健常者と人工股関節全置換術施行患者に対する一側足底振動刺激の効果の検討−重心と脳血流反応に与える影響−
合田明生 氏:ヒトの中強度有酸素運動による脳由来神経栄養因子の反応に関する研究
田中俊輔 氏:視覚情報の与え方の違いによる手指持ち上げ動作時の脳活動と体幹筋活動に関する研究
山下裕太郎 氏:大腿骨近位部骨折患者における睡眠状態と精神・認知・運動機能の回復に関する研究


  
2011年12月18日
第2回 聖隷クリストファー大学大学院 理学療法開発学セミナー開催のご報告
 12月18日に第2回理学療法開発学セミナーを開催しました。地域の理学療法士を中心として,多くの方々にお越しいただき,ありがとうございました。講師は,大学院の教員と修了生が務めました。内容は,大学院での研究成果を元に臨床に活かせるものであり,興味深いものでした。今後も,このようなセミナーを継続して開催し,研究活動の成果がより良い理学療法やリハビリテーション医療につながるように,情報発信をしていきます。(金原 一宏)

  

2011年11月15日
第2回 聖隷クリストファー大学大学院 理学療法開発学セミナー開催のご案内(第2報)
聖隷クリストファー大学大学院理学療法開発学では,昨年度に続き,日頃の研究活動を地域の皆様に還元するため,セミナーを開催します。内容は,リハビリテーション分野(呼吸,循環,脳科学,認知症,痛み等)の臨床に役立つものです。お気軽にご参加ください。
※プログラムが決定しました。

日時:平成23年12月18日(日)  開会13:30 閉会18:00
場所:聖隷クリストファー大学 3号館6階 3601教室
参加費:無料 (ご都合の良い時間にお越しください。)
案内文書[第2報] (PDFファイル)

2011年11月13日
第21回日本新生児看護学会学術集会で教育セミナーを行いました
第21回日本新生児看護学会学術集会にて,「新生児・早産児の行動発達,行動観察とディベロップメンタルケア」と題した教育セミナーを行いました。この機会をいただいた大会長の佐藤たき子様,座長の労をお取りいただいた川野良子様(東京女子医科大学病院)に感謝申し上げます。講演には多くの方々に聴講いただきました。ありがとうございました。日頃の早産児ケアの参考としていただければ幸いに思います。新生児看護学会は初めての参加でしたが,実り多く,温かな雰囲気の素晴らしい学会でした。 (大城 昌平)

2011年10月29-30日
第27回東海北陸理学療法学術大会 【優秀賞を受賞】
 第27回東海北陸理学療法学術大会(富山)において,「回復期病棟退院前の運動・認知機能による転倒予測評価」というテーマで発表し,優秀賞を受賞することが出来ました。研究を指導していただきました大城先生,ご協力いただきました先生方,患者さまとそのご家族,そしてアドバイスをくれた友人など多くの方々に支えられた成果と考えております。深く御礼申し上げます。これからも日々精進し,ステップアップしていきたいと思います。(佐藤 慎)

【一般演題(口述発表)】

1)佐藤 慎, 山下 裕太郎, 大杉 健太郎, 鈴木 淳也, 永田 晴之, 三室 明人, 坂井 安紀子,内野 恵利子, 徳増 来斗, 大城 昌平
「回復期病棟退院前の運動・認知機能による転倒予測評価」
2)田中 俊輔, 大城 昌平, 宮下 大典, 栗田 貴史, 藤野 宏紀
「物の持ち上げ動作における視覚情報提示と脳活動および筋活動の変化」

【一般演題(ポスター発表)】
1)小松 洋亮,新屋 順子,大城 昌平
「変形性股関節症を呈した患者と若年健常者における一側足底振動刺激が姿勢制御反応に及ぼす影響」
   
2011年9月3-10日
Singapore Short Visit
 聖隷クリストファー大学 国際交流センター企画 シンガポールショートビジットにてシンガポールへ行って参りました。滞在中,ナンヤン理工学院にてリサーチミーティングを行いました。英語での発表は初めてでしたが,スライドと合わせて何とか理解していただけたようです。何点かの質問をしていただけましたし,興味を持っていただいた先生もいらっしゃいました。英語での返答はとぎれとぎれですが,ジェスチャーはかなり上達しました。
そのほかにも,シンガポールの医療制度の説明やナンヤン理工学院の見学,5つの病院や施設の見学など,目からウロコの体験をすることができました。発表に際しまして,ご指導して下さった大城先生,本当にありがとうございました。何もかもが貴重な体験でした。また機会がありましたら,どんどん国際交流を図っていきたいと思います。 (山下 裕太郎)

   


2011年6月20-23日
World Physical Therapy 2011(Amsterdam Netherlands)で発表しました

オランダのアムステルダムで開催されたWorld Physical Therapy 2011で,当研究室からは,大杉と金原の2名が発表を行いました。学会場では,様々な国から,多くの理学療法士が集まり,熱心な討論が行われていました。私も,5名の先生から質問をいただきましたが,英語の壁が高く,辞書を片手に必死に話をしました。学会を通じて,世界の理学療法士から多くの刺激をいただくことが出来ました。今後の糧にして参ります。
また,オランダの地は,白夜で,夕方が夜10時頃まで続いているという初めての体験をしました。
このような機会を与えていただきました大城先生に感謝申し上げます。(金原 一宏)

【ポスター発表】
Ohsugi H, Ohgi S: Dual-task training and prefrontal cortex activation as measured by near-infrared spectroscopy

Kinpara K, Ohgi S, Kina M: Prefrontal brain activation in persons with subjectively high levels of response to painful stimulation
   

2011年6月19日
論文が「理学療法科学」に掲載されました
 本論文は,機械的腰痛患者を対象とした骨盤・胸郭固定による運動療法のケースシリーズの成果を報告したものです。結果として疼痛および腰痛特異的QOLは改善し,本運動療法が効果的である可能性が示されました。次の課題として,対照群の設定や腰痛改善のメカニズム検証などがあります。1つひとつ課題を解決し,腰痛治療に貢献できるよう研鑽していきたいと思います。最後に,本研究は多くの方のご協力により行われました。この場をお借りし,感謝申し上げます。(根地嶋 誠)

根地嶋 誠, 杉浦 武, 久保 裕介, 小堀 かおり, 蒲田 和芳, 横山 茂樹, 大城 昌平
機械的腰痛患者に対する骨盤・胸郭固定による等尺性運動が疼痛およびQOLに与える影響
理学療法科学, Vol. 26 (2011) No. 2 pp.225-230

論文の内容はこちらからご覧ください(J-STAGE)

2011年5月27-29日
第46回 日本理学療法学術大会で発表しました
 無事に全国学会(宮崎)での発表を終えることができました。ご指導してくださった大城先生,ありがとうございました。発表時には,「痛みと睡眠」や「睡眠時無呼吸」等を研究しているセラピストからの質問があり,とても参考になる情報をいただくことができました。今回の発表内容をまとめることで,修士研究の為のステップアップになったのではないかと思います。今後も自ら情報を発信しながら頑張っていきたいと思います。
宮崎は,地鶏と芋焼酎とマンゴーがとても美味しかったです。冷や汁も沢山食べてしまいました。さらにホテルでは,朝のバイキングが充実していて,毎日お腹いっぱいの生活から,いろいろな意味でひとまわり大きくなった印象です。(山下 裕太郎)

【一般演題(ポスター発表)】
山下 裕太郎,大城 昌平:大腿骨近位部骨折患者における,夜間の睡眠覚醒リズムが精神・認知・運動機能に及ぼす影響

   

2011年4月21日
[研究メンバー(博士課程・修士課程)]を更新しました
[博士課程][修士課程]を更新しました。

2011年4月9日
理学療法開発学の歓送迎会
 博士課程および修士課程を修了された先生方,この度は誠におめでとうございます。今後,臨床,研究でのご活躍のみならず,在院生のご指導もよろしくお願いいたします。
また,本年度より理学療法開発学にご入学された先生方,これから,いくつもの苦難があるかとは思いますが,ともに学び,乗り越えていきましょう。
歓送迎会には多くの方が出席され,数々の意見交換や,研究疑問などを語り合うことができ,充実した時間になりました。ありがとうございました。(大杉 紘徳)
   
2011年3月14日
聖隷クリストファー大学大学院リハビリテーション科学研究科修士学位授与
 理学療法開発学 修士課程修了の5名の方に修士の学位が授与されました。誠におめでとうございました。この2年間,学位取得まで道のりは,日々の臨床との狭間で大変厳しい研鑚の日々であったと思います。しかし,各自が真摯に研究テーマに取り組まれ,また互いに励まし合って,挫折することなくこの日を迎えられたことを大変嬉しく思います。皆さんのこの日の感動も大変大きなものと思います。この間で学ばれた研究方法,調査・実験の手続き,そして研究成果を日々の臨床に活かし,さらに発展されることを心よりお祈り申し上げます。(大城 昌平)

研究論文テーマ(現在,投稿論文執筆中です)
09MR02 喜納将克
痛み刺激に対する主観的評価と自律神経反応および前頭前野脳活動との関連
−皮膚電気反射(GSR)と近赤外分光法(NIRS)を用いた検討−
09MR03 栗田泰成
大腿骨近位部骨折術後回復期リハビリテーションにおける二重課題トレーニングの効果
09MR04 新屋順子
慢性閉塞性肺疾患(COPD)における嚥下障害のリスクに関する検討
09MR05 名倉達也
理学療法学生の臨床実習の目標設定と実習の達成感および充実感との関係
09MR06 俵 祐一
嚥下障害患者に対する呼気筋トレーニングが
咳嗽機能における換気量,呼出力および嚥下機能に及ぼす影響

   
2011年3月14日
聖隷クリストファー大学大学院保健科学研究科博士(リハビリテーション科学)授与
 博士学位授与,おめでとうございます!重森健太氏に博士(リハビリテーション科学)の学位が授与されました。重森氏は博士課程の所定の単位を取得し,提出した博士論文(認知症の早期評価を目的としたMini-Mental State Examinationの臨床活用に関する研究)の審査,並びに最終試験の結果,博士(リハビリテーション科学)の学位が授与されました。重森氏の研究は,認知症の早期評価と症状改善のために,MMSEの新たな活用方法を提言し,認知症高齢者のリハビリテーションに新たな知見を加え,分野の発展に寄与する重要な貢献を果すものでした。これまでの道のりは険しかったと思いますが,その困難を乗り越えた達成感と,学位修得の感激は忘れられないことでしょう。この感激を新たにして,今までに得られた知の蓄積を活かし,また学問を深めて,さらなる活躍をこころから祈っています。(大城 昌平)
   

2011年3月1日
「小さく生まれた赤ちゃんのこころの発達ケアと育児」が発行されました
 本書は,小さく生まれた赤ちゃん(早産児)の発達予後とそのご家族のQuality of lifeの改善を目的とした「ディベロプメンタルケア Developmental Care」という新たなコンセプトに基づいたケアと育児について著したご家族および専門職向けの書籍です。小さく生まれた赤ちゃんの発達支援およびケア介入の指針を示し,個別的な発達ケアを提供することの重要性や親子の関係性を視点とした介入,両親が直面する育児の問題,障がいをもつ子どものケアや育児について述べています。
本書が赤ちゃんのあたたかいこころを育むディベロップメンタルケアや,育児と発達支援につながること,そしてご両親が赤ちゃんと共に生きることに喜びを感じ,親としての成長を支えることになるよう祈っています。(大城 昌平)
 
大城 昌平(著)「小さく生まれた赤ちゃんのこころの発達ケアと育児」 大学教育出版
本の紹介ページはこちら
2010年12月11,25日
すこやかリハサポート2010を開催しました
 昨年度に引き続き,理学療法開発学では,本年度も,地域のご高齢者の健康づくりを支援することを目的とした「すこやかリハサポート」を開催しました。
前回は研究費を利用して開催したのですが,本年度は大学の市民公開講座として開催することができました。12月11日と25日の2回開催しましたが,今年も大盛況でした。一回当たりの定員は30名で設定していたのですが,数日で定員オーバーとなったため,運営側の要望もあり急きょ45名まで定員枠を広げたという経緯があります。
講義と実技形式で行い,1日目は身体機能(筋力トレーニング,呼吸トレーニング),2日目は脳機能(脳トレーニング,生活トレーニング)に焦点をあて,知識と技術を啓発いたしました。

■ 1日目(12月11日)
1. 予防医学に基づいた健康づくり(健康講座) 担当:重森健太
2. 筋力トレーニング(健康演習) 担当:根地嶋誠
3. 呼吸トレーニング(健康演習) 担当:金原一宏

■ 2日目(12月25日)
1. 生涯人間発達と健康(健康講座) 担当:大城昌平
2. 脳トレーニング(健康演習) 担当:水池千尋
3. 生活トレーニング(健康演習) 担当:大杉紘徳

本年度もメモリ付きのオリジナルタオルを用いて,適切な評価法やトレーニング方法を啓発しました。
参加された方からも,「分かり易かった」,「年にもっとたくさん開催してほしい」,「運動するきっかけになりそうだ」などの嬉しいお声をたくさん頂きました。
この講座が地域の方々の健康増進のきっかけになればと思っております。(重森 健太)
   
静岡新聞 24面 (2010年12月14日)
2010年11月6-7日
第31回バイオメカニズム学術講演会 SOBIM2010で発表しました
第31回バイオメカニズム学術講演会 SOBIM2010 (静岡大学)で発表してきました。工学という違った分野の学会で発表させて頂いたことは大変勉強になりました。工学を勉強されている方々の厳密な研究デザインや解析方法,論理的な発表などに圧倒される面もありましたが,我々理学療法士とは違った視点や奇抜な研究もあって,大変面白かったです。発表に際してご指導いただいた大城先生,金原先生をはじめ皆様に大変感謝申し上げます。(喜納 将克)

1)喜納将克,金原一宏,大城昌平
「痛み刺激に対する感受性と自律神経反応,前頭前野脳活動の関係」
2)合田明生,伊藤友孝,大城昌平
「近赤外分光法による運動中の脳血流反応の測定 -独立成分分析の応用-」

     
左:喜納,右:合田
2010年11月6-7日
第26回東海北陸理学療法学術大会で発表しました
福井県において開催された第26回東海北陸理学療法学術大会で3題の発表を行いました。

【主題演題(口述発表)】
1)田中俊輔,宮下大典,栗田貴史,杉本憲子,藤野宏紀,大城昌平
「高齢者の転倒と注意機能について」
【一般演題(口述発表)】
1)大杉紘徳,奥山惠理子,重森健太,志村孚城,大城昌平
「MMSE下位項目とかなひろいテストとの関係」
2)水池千尋,青木梨紗,大城昌平,金原一宏
「笑いが認知課題中の脳活動に及ぼす影響 -近赤外分光法による検討-」

今回,転倒と注意機能について発表させていただきましたが,発表後も多くの質問・アドバイスをいただきまして,反省点が色々とみつかりました。今後の研究に生かしていきたいと思います。(田中 俊輔)

   
左から:水池,大杉,田中
2010年9月11日
第15回BME on Dementia 研究会で発表しました
東京医療保健大学にて,第15回BME on Dementia 研究会が開催されました。
本研究室からは,大杉(D1)と合田(M1)が参加し,2題の口述発表を行いました。

1)大杉紘徳,重森健太,大城昌平
「前頭前野機能からみたMMSE下位項目の特徴」
2)合田明生,大杉紘徳,大城昌平
「独立成分分析(ICA)を用いた低運動負荷時の前頭前野血流の検討」

発表内容は好意的に捉えて頂けた様子で,発表後には医療系・工学系の諸先生方から多くの意見・感想を頂き,大変有意義な経験となりました。
頂いた意見を参考に,今後さらなる検討を進めていく必要があると強く感じました。 (合田 明生)

   
左:大杉,右:合田
2010年8月29日
第2回ディベロップメンタルケアセミナーを開催しました(日本赤十字看護大学)
DC研究会は,「日本におけるNIDCAPの取り組み」と題した第2回DCセミナーを開催しました。

講演内容は,
講演1:ディベロップメンタルケアとNIDCAPの概要(木原秀樹,長野県立子ども病院)
講演2:NIDCAPによる早産児の行動観察(大竹洋子,東京都立墨東病院看護師)
講演3:NIDCAPによる早産児のケアプランニング(森口紀子,高槻病院看護師)
講演4:NIDCAPによる早産児ケアの試み:東京都立墨東病院の紹介(土田晋也,東京都立墨東病院新生児科医師)

募集定員を大幅に超え,全国から医師,看護師,セラピストの参加がありました。
熱意に満ちた講演と活発な討論も行われ,DCとNIDCAPへの関心を広まりと高まりが感じられました。
本研究会では,日本でのNIDCAPの応用と,実践的かつ科学的なDCの方法について検討し,関係専門職種者のDC教育を発展させることを目的として活動をすすめます。

次回は,12月初旬,大阪での開催を予定しています。(大城 昌平)

 
2010年8月23日
明治安田こころの健康財団研究助成
この度,「早産・低出生体重児の脳とこころを育むディベロップメンタルケア(発達ケア)」の研究テーマで,明治安田こころの健康財団より研究助成をいただきました。
本研究課題は,早産・低出生体重児の発達と親子の関係性を改善することを目的とした,新生児ケアの質の改善に向けた新たな試みです。
頂いた助成金を新生児医療の発展と子どもと家族の未来,そして社会的に還元できるよう,有効に活用させていただきます。(大城 昌平)
 
静岡新聞 (2010年8月24日)
2010年7月10-15日
The Alzheimer's Association 2010 International Conference on Alzheimer's Disease (ICAD)で発表しました
昨年度に引き続き,アルツハイマー型認知症最新の話題が集結するICADに参加しました。話題の中心は,やはり早期発見・早期治療でしたが,早期発見の分野ではアミロイドβ蛋白質の分析が最も注目されていたように思います。また,早期治療の分野では,MCI(軽度認知機能障害)の時期からの介入では遅く,少なくともyoung adultの時期からの介入が必要であるという報告が興味深かったです。研究発表は12日に行い,数名の方から「臨床的で興味深い研究」,「MMSEの脳血流をとることは面白い」など前向きなご意見もいただきました。

大城教授を始めとするご支援いただいた多くの方々に感謝申し上げます。(重森 健太)

Kenta Shigemori, Shohei Ohgi: Frontal brain activation in community-dwelling elderly during the mini mental state examination

 
2010年7月4日
第1回聖隷クリストファー大学大学院 理学療法関発学研究会
7月4日(日)に,第1回聖隷クリストファー大学大学院 理学療法関発学研究会を開催しました。この研究会では,大城教授,博士課程に在籍する院生,昨年度修士課程を修了した修了生が研究の成果を発表しました。地域の理学療法士やリハビリテーション関連職種の皆様など約60名の方々にお集まりいただき,発表後には活発な質疑応答がなされました。

我々の研究が少しでも地域の患者様やリハビリテーションに携わる方々のためになればと思っております。また日頃,研究にご指導ご協力をいただいている大城教授ならびに理学療法開発学のゼミ生の皆様に感謝いたします。(金原 一宏)
2010年6月25-27日
第49回日本生体医工学会大会 シンポジウム
6月25日-27日 大阪国際交流センターにて,第49回日本生体医工学会大会が開催されました。研究室からは,奥山(D1)と重森(D3)の2名が参加し,シンポジウムで発表してきました。シンポジウムでは,重森の研究内容を「認知症者への評価とリハビリテーション」というテーマで報告いたしました。今後,認知症早期治療の領域に理学療法士の積極的な参加が必要であることを再認識できるシンポジウムとなりました。(重森 健太)

「認知症の早期発見と予防に関するシンポジウム」
オーガナイザー: 志村 孚城(株式会社創生 生体工学研究所)
座長: 湯ノ口 万友(鹿児島大学大学院理工学研究科 情報生体システム工学専攻)
浅川 毅(東海大学大学院工学研究科 情報通信制御システム工学専攻)

S-15-4 Assessment and cognitive rehabilitation in dementia
重森健太1,大城昌平1,奥山惠理子1,志村孚城2
1聖隷クリストファー大学院保健科学研究科、2生体工学研究所

シンポジウムのプログラム
こちら (第49回日本生体医工学会大会HP)
2010年6月20日
論文がBMC GeriatricsにAcceptされました
論文「Shigemori K, Ohgi S, Okuyama E, Shimura T, Schneider E: The factorial structure of the mini mental state examination (MMSE) in Japanese dementia patients, BMC Geriatrics, 2010, 10:36 (9 June 2010)」
論文はこちらから

昨年7月にICAD(Alzheimer's Association 2009 International Conference on Alzheimer's Disease ;Vienna, Austria)で発表した内容を論文にまとめました。この研究では,MMSEの測定結果の解釈と診断精度を高めることを目的として,我国におけるMMSEの因子構造を明らかにしました。MMSEは世界で最も使用されている認知症スクリーニング検査でありながら,今までMMSEの下位項目に関しては,ほとんど議論されていませんでした。MMSEの下位項目を適切に解釈することができれば,認知症を早期に発見することや認知機能の低下領域に合わせた適切なトレーニングの介入につながります。本研究により,我国のMMSE結果の解釈が前進することを期待しております。論文の作成には,MMSE開発チームの一員Schneider Eric博士(Johns Hopkins University)にもご協力いただき,素晴らしい内容に仕上がりました。懇親丁寧にご指導いただきました大城教授をはじめ,ご協力いただいたすべての方に感謝いたします。(重森 健太)

  
左:重森,右:Schneider Eric博士(Viennaにて)

2010年6月13日

第14回静岡県理学療法士学会 【2演題が優秀賞を受賞】

第14回静岡県理学療法士学会(三島市)で5題の発表を行いました。
重森,高山の2題が優秀賞を受賞しました。

【一般演題(口述発表)】
1)重森健太,大城昌平,奥山惠理子,金子満男,志村孚城
「早期認知症評価のための新しいMini-Mental State Examination活用に関する研究
〜因子分析と脳血流反応の知見から〜」
2)根地嶋誠,大城昌平,関直哉,夏目祥子,杉谷竜司,石井裕也
「胸郭の前後径および横径測定の信頼性」
〜体幹伸展運動時の胸郭拡張について〜
3)大杉紘徳,大城昌平,飯尾晋太郎,佐藤慎,高山善尚,金原一宏,水池千尋
「運動イメージによる課題再現性と脳活動の関係
〜近赤外分光法による検討〜」
4)飯尾晋太郎,大杉紘徳,佐藤慎,高山善尚,大城昌平
「プリズム適応課題における頭頂葉脳血流変化
〜近赤外分光法による検討〜」
5)高山善尚,大城昌平,重森健太
「空間認知機能の転倒リスク評価としての有効性」

  

2010年5月27-29日

第45回日本理学療法学術大会で発表しました

第45回日本理学療法学術大会(岐阜)で下記の演題発表を行いました。

【主題演題(口述発表)】
1)重森健太,大城昌平,奥山惠理子,金子満男,志村孚城
「大規模集団におけるMMSEの因子分析と高齢者の前頭前野血流反応との関連」
【一般演題(口述発表)】
1)本田憲胤,東本有司,前田和成,山縣俊之,東田有智,大城昌平,福田寛二
「健常人に対する呼気抵抗負荷時の呼吸困難と大脳皮質局所脳血流量の変化
―near infrared spectroscopyを用いて―」
2)佐藤慎,重森健太,山下裕太郎,大城昌平
「通所リハビリテーション利用者における二重課題を用いた自主トレーニングの効果」
3)水池千尋,大城昌平,高柳公司,有村圭司
「環境の違いが脳卒中片麻痺患者の歩行安定性に及ぼす影響
―3軸加速度計を用いて―」
【一般演題(ポスター発表)】
1)根地嶋誠,杉浦武,久保裕介,小堀かおり,蒲田和芳,横山茂樹,大城昌平
「機械的腰痛患者に対するATM2による運動療法の治療効果
―前向きケースシリーズ研究―」
2)金原一宏,鈴木那奈,大城昌平,水池千尋
「ラベンダーの芳香刺激が作業効率に及ぼす影響」

---
本学術大会では二重課題に関するテーマが複数あり,多くの刺激を受けました。
今後も研究を継続し,さらに応用していきたいと思います。(佐藤 慎)

  

2010年5月26日

第1回聖隷クリストファー大学大学院「理学療法開発学研究会」開催のお知らせ

聖隷クリストファー大学大学院 理学療法開発学では,日頃の研究活動を地域の皆様に還元するため,研究会を開催する運びとなりました。つきましては,リハビリテーション分野の臨床および研究活動に関心のある方は,お気軽にご参加くださいますようお願いいたします。

日時 2010年7月4日(日) 10:00〜17:00 
会場 聖隷クリストファー大学 3号館6階 3601教室
対象 リハビリテーション分野の臨床および研究活動に関心のある方

参加・申込み  無料・申込み不要
ご都合の良い時間にお越しください。

詳しい情報は聖隷クリストファー大学HP内のこちらをご覧ください。

2010年4月30日-5月8日

PAS (Pediatric Academic Society) meeting参加,UCLA訪問

5月の連休を利用し,4月30日から5月8日までVancouverで開催された全米小児科学会(Pediatric Academic Society; PAS meeting)に参加し,その後 UCLAのDr. Kek Khee, Loo(長年の共同研究者)を訪ねました。PAS meetingでは,本田先生(近畿大学)たちと一緒におこなっている“Effect of therapeutic touch on brain activation in response to pain stimuli of premature infants”を報告しました。NIRSを用いた新生児への介入研究はまだ少なく,新生児にかかわる関係者が多く発表ブースを訪ねてきて,意見交換を行いました。この発表は近々,論文にして公表しますので,楽しみにしていてください。また,NIRSを用いた新生児の脳血流動態と予後やポジショニングとの関係を検討した発表もあり,今後の参考となりました。UCLAでは,UCLA小児リハセンターのUCLA Intervention Program,昨年開設したRonald Reagan UCLA Medical Centerを訪ねました。大学院生の小児リハセンターなどでの研修も引き受けていただけるそうです。今後も交流を深めていきたいと思います。(大城 昌平)


PAS meeting (Vancouver)

UCLA小児リハセンター (middle; PT, right; Dr. Loo)

2010年4月23日

「リハビリテーションのための人間発達学」が刊行されました

リハビリテーションでは,「人間発達学」の基礎知識を体系的かつ総合的に理解し,人間発達学の視座から,対象者を理解し,治療を構築していくことが必要です。本書は,リハビリテーション専門職者を目指す大学,および短大,養成校の学生が,人間発達をリハビリテーションの観点からとらえ,対象者の理解と治療に必要な事項について学び,講義で学んだ知識が臨床のなかで生かせることを目指して編集いたしました。さらにより良い書籍となるよう,今後も改定を重ねていきたいと考えています。皆様のご意見をお寄せいただますようお願いいたします。(大城 昌平)

  

2010年4月17日

第1回 畿央・聖隷クリストファー大学情報交換会

4月17日に畿央大学において第1回 畿央・聖隷クリストファー大学情報交換会が開催されました。この会を主催していただきました畿央大学の先生方に感謝申し上げます。両大学から6題の研究発表が行われました。本学からは,飯尾,大杉,金原の3名が発表しました。

発表者の感想は以下の通りです。
「同年代の先生方が同様の研究をしているということもあり,とても刺激になりました。このような会を企画して頂いた森岡先生・大城先生に大変感謝しております。自己満足にならないよう,自分の研究へ還元していきます(飯尾 晋太郎)」
「今回の発表では,畿央大学の先生方や院生の方々に多くの意見を頂き,自分の研究を見直すきっかけになったと共に,課題を見つけることができました。これからの研究活動に今回の経験を生かして行きたいと思います。(大杉 紘徳)」
「今回の情報交換会では,神経系理学療法領域の専門の先生方に研究計画についてご助言をいただきました。私は痛みに興味を持ちこれまで勉強してきましたが,今回の発表では多くの新たな視点や足りない部分を教えていただきました。これらの意見を基に今後の研究を進めていこうと思います。今回,お世話になりました先生方に感謝申し上げます。(金原 一宏)」

今回の情報交換会は,大変充実していました。今後も継続をしていかなければいけないと強く感じました。(金原 一宏)

2010年3月20-21日

The 2nd Chongqing International Clinical Neuroscience Forum で発表しました

中国重慶市で開催されたThe 2nd Chongqing International Clinical Neuroscience Forumにおいて,脳卒中患者に対する3軸加速度計を用いた解析方法の紹介と異なる環境における歩行時の体幹の動揺性の違いに関する研究内容の報告を行いました(Title: Analysis of stroke patient walking dynamics using a tri-axial accelerometer)。今回のForumでは,中国をはじめとする多くの国々の医療関係者が招かれ,神経科学分野に関する様々な研究の報告がなされていました。私の発表に対しては,参加者から研究内容に関するご質問やご意見をいただき,今後研究を継続していく上で,非常に有意義な示唆を多く得ることができました。参加にあたっては,ご指導いただいた大城先生,背中を押してくれた皆様に心から感謝します。おかげでとても貴重な経験をすることができました。(水池 千尋)

  

2010年3月13

理学療法開発学の歓送迎会

今年度修士課程を修了された先生方,本当にお疲れ様でした。今後は在院生の指導に,ご協力下さい。また,来年度理学療法開発学へ入られます先生方,「ようこそ!理学療法開発学へ」。これから,共に切磋琢磨していきましょう。歓送迎会では多くの先生方にご参加いただき,盛会でした。日頃の研究や臨床の疑問など多くを語り合い,大変充実した時間を過ごすことができました。ありがとうございました。(金原 一宏)

  
集合写真

2010年1月25-26

吉備国際大学を訪問しました

吉備国際大学 保健科学部 理学療法学科を訪問し,横山茂樹先生,横井輝夫先生と研究や教育について大いに話をしました。大学では,先生方の熱心なご指導と豊かな教育環境のもと,学生が生き生きと学んでいる様子が感じられました。また,ご多忙な中,高梁の歴史情緒あふれる街並みをご案内いただき,ありがとうございました。今後とも,どうぞよろしくお願いいたします。(水池 千尋)

  
左から:横井先生,横山先生,大城,水池

2010年1月9

東京医療保健大学 山下和彦先生 による理学療法開発学特別講義

東京医療保健大学 山下和彦先生による大学院理学療法開発学特別講義が開催されました。山下先生には,「医療・健康・福祉」をテーマに,医療・福祉・保健の現場で必要な技術や支援方法について幅広くお話しいただきました。これまでに先生が積み重ねてこられた研究の成果は大変興味深いものでした。また,実際に体験させていただいた機器は,非常にシンプルな構造で分かりやすく,やりたいと思わせる工夫が随所にあり,感動しました。今回の講義を通して,多くの学びを得,今後は多くの専門職が連携して研究を進めていくことの重要性を感じました。(水池 千尋)

  

20091128日,12月5日

「すこやかリハサポート」を開催しました

理学療法開発学では,この度,健康講座「すこやかリハサポート」を開催しました。地域のご高齢者の健康生活を支えていく取り組みとして,健康生活を維持するための知識と方法を学んでいただく無料講座です。11/28には47名,12/5には42名の方にご参加いただきました。講義と実技形式で行い,身体機能,呼吸機能,脳機能,生活機能の維持やトレーニング方法を学んでいただきました。地域住民に開かれた相談窓口・学習機会の提供という活動の一環です。

参加された方からは,「漠然とトレーニングしていてはダメということがわかった。」,「家でできる体操をたくさん覚えることができてうれしい。」,「これからもこのようなイベントに参加したい。」,「このような講座を受ける機会がもっと欲しい。」などのお声を頂きました。

この講座で学んだことを活かして,皆さまが健康に生活し,すこやかに過ごしていただけたらと思います。(重森 健太)

聖隷クリストファー大学HPに講座の様子が紹介されています。(こちら)
中日新聞(2009年12月10日)20面に掲載されました(上)。
静岡新聞(2009年12月15日)21面に掲載されました(下)。

     中日新聞(2009年12月10日)20面

静岡新聞(2009年12月15日)21面

20091110

症例報告が「理学療法科学」に掲載されました

症例報告「本田憲胤,松岡俊樹,澤田優子,中野直樹,林淑文,東本有司,福田寛ニ,大城昌平:機能的大脳半球切除術後症例に対する他動的上肢運動時の脳活動変化.理学療法科学,2009,24(5):745-750」が掲載されました。

乳児に対する脳外科術後のリハをさせて頂く機会がありました。ご家族協力の下,病棟のベッドサイドまでNIRSを運び,麻痺肢の機能回復をみせていただきました。使い始めて間がない頃で,解析の方法,タスクの設定など計画が甘い点が多く,計測後のデータ処理にかなり苦労しました。患者さんやご家族,大城先生をはじめ多くの人の協力で何とか形にすることができました。ありがとうございました。(本田 憲胤)

2009年10月31日-11月1日

第25回東海北陸理学療法学術大会で発表しました

第25回東海北陸理学療法学術大会(岐阜)でポスター発表をしてきました。演題は「痛みをイメージさせる画像を見たときの交感神経活動と脳血流反応」です。当日は多くの方が聞きに来てくださり,質問も受け,良いディスカッションができました。これも大城先生,金原先生のご指導のお陰だと思っております。今後とも,痛みの情動的側面と自律神経活動及び脳活動との関連を調べていきたいと思います。(喜納 将克)
  

20091026

北海道富良野保健所にて乳幼児精神保健の研修会を開催しました

北海道富良野保健所管内の保健師さん,助産師さん,療育関係者を対象に「赤ちゃんの行動理解と母子相互交流の支援」と題した講演を行ってきました。内容は,赤ちゃんの行動理解のための新生児行動評価 (Neonatal Behavioral Assessment Scale; NBAS)の活用,赤ちゃんのこころの発達と育児支援(母子相互交流を中心に)についてです。参加の皆さんには,長時間にわたる話を大変熱心にご聴講いただき,日ごろの支援活動に対する熱意に感銘を受けました。NBASによる赤ちゃんの行動観察と育児支援の方法を日頃の活動に生かしていただけることを願っています。
紅葉の深まった美しい北の大地を訪れ,子どもの発達支援に携わっておられる多くの方々に出会うことができ,大変思い出深い講演の旅となりました。最後に本講演会の企画運営をされた富良野保健所の内海千枝さんにこころより感謝申し上げます。(大城 昌平)

20091010-11

第13回日本生体医工学会BME on Dementia研究会で発表を行いました

 第13回日本生体医工学会 BME on Dementia 研究会(青森県八戸市)で発表をしてきました。本研究会では,理学療法開発学から3演題の発表をしました。また,2名の学部学生も発表をしました。皆,堂々と発表し,すばらしかったです。発表後には,座長や質問をいただいた先生から,教育的なご助言をいただき,さらに研究に関心が深まりました。本研究会で発表させていただいたことを,多くの関係者の方々に感謝いたします。
会場である八戸はすでに息が白くなり,浜松が温かい場所であることを改めて感じました。懇親会では、新鮮な海産物をいただくとともに,著名な先生方から研究に関する多くのことを学び,今後の探究心への糧となりました。先生方の情や志に触れることができ,私たちも世のためになる研究に,志高く取り組んでいこうと思います。(金原 一宏)


【発表演題名】
・重森健太(D2),佐々木嘉光,大城昌平,濱辺淳一:歩幅を意識したウォーキングが身体機能および認知機能に及ぼす影響
・金原一宏(D1),佐々木嘉光,大城昌平,水池千尋,重森健太:マッサージの快適性と脳血流反応
・合田明生,佐々木嘉光,大城昌平:運動負荷に伴う前頭前野の脳血流動態の変化
・青木梨紗,後藤祐輝,鈴木章紘,高橋弘,水池千尋,大城昌平:笑いが認知課題の遂行に及ぼす影響 -近赤外分光法(NIRS)による検討-
・鈴木那奈,金原一宏,大城昌平,水池千尋:芳香刺激が課題作業効率に及ぼす影響 -近赤外分光法(NIRS)による検討-


大城,青木,鈴木,小松,重森,金原,合田

2009928

Meyer Children's Hospital 研修

8/279/21,イタリアのMeyer Children's Hospitalで研修を受ける機会を頂きました。

今回の研修では,小児発達評価,呼吸理学療法,整形疾患処置(テーピング,スプリント製作),入院がん患者に対するリハビリなどを見学しました。さらに,コミュニティー病院や近隣の大学病院にも出向き,各病院の特色と病院間連携を見学しました。

 

またAderinne Davidson先生をはじめ,多くの理学療法士,マスターコースの学生と交流を深めることで,たくさんの刺激を受けることができました。日本のみならず世界にも目を向け,世に貢献することができるよう,自己研鑽に励んでいきたいと思います。

 

このような貴重な機会を与えてくださった大城先生,サポートして頂いた全ての皆様に感謝いたします。(合田 明生)

200983

論文がGait and Postureに掲載されました

論文「Mizuike C, Ohgi S, Morita S. Analysis of stroke patient walking dynamics using a tri-axial accelerometer」が,Gait and Posture. 2009 Jul;30(1):60-4.に掲載されました。

本論文は,修士課程で行っていた研究内容をまとめたものです。脳卒中片麻痺患者の歩行を加速度計を用いて測定し,動揺性と周期性の指標を用いて解析し,その特徴を検討しました。脳卒中片麻痺患者の歩行には,動揺性の増大と対称性の障害が認められ,また,回復段階に伴って動揺性をいったん凍結し,解放するU字型変化を示すことが示唆されました。本研究で用いた加速度計(送信機)は非常に小型で簡易に扱えるため,臨床においても動作解析の一手法として有効ではないかと思っています。今後さらに研究を発展させ,簡易な評価指標の開発とその応用を目指していきたいと考えています。

最初に投稿したのは20084月,acceptされたのが2009228日と,随分長い時間がかかりましたが,多くの方に読んでいただける機会が得られたことはとても嬉しいです。修士課程在学時から今まで一貫して親身に指導してくださっている大城昌平先生,解析方法に関して的確に教えていただきました静岡大学の守田智先生,そして支えてくださった皆様に心から感謝申し上げます。 (水池 千尋)


論文と研究に使用した加速度計(送信機:白と受信機:黒)

200983

論文が「日本早期認知症学会論文誌」に掲載されました

研究論文「MMSEおよびかなひろいテスト施行中の前頭前野賦活に関する基礎研究」が「日本早期認知症学会論文誌vol.2(1), 2009」に掲載されました。本論文では,光トポグラフィーを用いて,MMSEとかなひろいテスト施行中の前頭前野の脳活動を測定し,老化廃用型認知症のスクリーニングとしてのMMSEおよびかなひろいテストの可能性を検討しました。

今後も認知症の早期発見・早期治療に関する研究を進め,しっかりと論文にまとめていきたいと思います。(重森 健太)

2009725

11回愛媛県周産期医療研究会で講演を行いました

11回愛媛県周産期医療研究会(愛媛県松山市)において,「早産児の脳とこころを育むディベロップメンタルケア」と題した講演を行いました。
赤ちゃんにたいする敬意と,こころの交流を大切したケアがディベロップメンタルケアの基本です。梶原先生,野田先生はじめ,関係の皆様,そして日々,献身的に早産児のケアに当たられている皆さんの熱心なご聴講に感謝申し上げます。
戸田 千 先生(矢野産婦人科)より,講義の感想をブログに掲載していただいております。関心がおありの方は,http://smilehug.exblog.jp/10029311/をお尋ねください。(大城 昌平)


松山市内をはしる「ぼっちゃん列車」

2009711-16

International Conference on Alzheimer's Disease (ICAD)で発表を行いました

アルツハイマー型認知症最新の話題が集結するICAD(オーストリア・ウィーン)に参加しました。学会では,今後認知症患者がますます増加することを強く訴えられており,早期発見・早期治療について,さまざまな立場からの話を聞くことができました。今後,認知症の治療に理学療法士も積極的に関わることの必要性を強く感じました。研究発表は15日に行い,多くの方から興味を持ってもらい,前向きなご意見も頂きました。(重森 健太)
    
【発表演題名】
Kenta SHIGEMORI Shohei OHGI Eriko OKUYAMA
 Mitsuo KANEKO Takaki SHIMURA
The factorial structure of the mini mental state examination (MMSE) in Japanese setting
  

   

2009711

理学療法開発学全体ミーティング

大城教授,博士課程・修士課程の院生,修了生,研究生の総勢16名(1名欠席)が集まり,全体ミーティングが開催されました。ミーティングではそれぞれの自己紹介と研究紹介を行いました。その後に開催された懇親会は,大いに盛り上がったようです。これからも,相互にコミュニケーションをはかりながら,研究活動を進めていきたいと思います。(水池 千尋)

    

200979

特別講義:カーティン工科大学における理学療法の教育と臨床

Curtin university of technologyの岡本都子先生(Master of Physiotherapy)による特別講義が開催されました。オーストラリアにおける理学療法士教育や仕事の現状,先生自身や周りの方の留学経験などをお話しいただきました。オーストラリアにおいて,理学療法士が誇り高い職業であること,非常に厳しい教育が行われていること,卒業後は開業をしている理学療法士が多いことなど,興味深い内容でした。岡本先生には,講義の後も多くの質問に対して,とても丁寧に答えていただきました。ありがとうございました。(水池 千尋)

 懇親会の様子

2009628日−77

Partners Harvard Medical International; PHMI (Boston) 訪問

この度,PHMI訪問の貴重な機会を頂戴しました。今回の訪問は,理事長,学長,看護学部長,事務局長と同行して,PHMIとのワークショップに参加しました。ワークショップでは大学運営の発展に向けた,教育システムの改善について大変有意義な教示を得ることができました。今回の訪問を通して,あらためて本学の建学の精神と社会的使命について,考える機会にもなりました。

また,日頃より私たちの臨床・研究活動をご支援・ご指導いただいているHarvardDr. BrazeltonDr. AlsDr.Nugent Dr. Spellowにもお会いする機会を頂き,ご家庭での美味しいdinnerと,楽しい歓談の機会を頂戴しました。Dr. Brazelton91歳となれらましたが,今も現役でご活躍です。「赤ちゃんが好きだから,頑張れる」という言葉と素敵な笑顔が印象的です。先生のご健康を心よりお祈りいたします。

このような貴重な機会を頂きました,リハ学部長の小川先生はじめ皆様に心より感謝申し上げます。(大城 昌平)

    

200974-5

専門リハビリテーション研究会第9回学術大会に参加しました

745日に群馬で行われた,専門リハビリテーション研究会第9回学術大会に参加し,2日目の専門部会シンポジウムでは「腰痛症のエビデンスに基づく理学療法の検討」というテーマで話をさせていただきました。このような機会を与えていただき,関係者の皆様には感謝申し上げます。発表では著名な先生方を前に大変緊張しましたが,質問もいただき大変貴重な時間を過ごすことができました。今回の経験により,腰痛症治療にどのようなことが必要なのか,自分なりに課題が見えてきました。今後,臨床研究を進め,根拠ある腰痛治療の確立に貢献できればと思います。(根地嶋 誠)

  専門部会シンポジウム(根地嶋)

2009627

弘前大学 対馬栄輝先生による理学療法開発学特別講義を開催しました

弘前大学准教授 対馬栄輝先生による,大学院理学療法開発学特別講義を開催しました。対馬先生には,「実験計画とデータ処理の基礎」と題した講義を行っていただきました。

統計学の基礎的な部分を実際のデータを用いながら丁寧に分かりやすくご講義頂き,統計の面白さを肌で感じることができました。また,SPSSRG-Powerなどの統計ソフトの使い方までご紹介して頂き,今後の研究の幅を広げることができました。これを機会に,普段我々が使用している統計を今一度見直し,研究を推進していきたいと考えています。

対馬先生,ありがとうございました。(重森 健太)

 懇親会の様子

2009612-13

郡山健康科学専門学校特別講義 「新生児の発達介入」

昨年に引き続き,特別講義を行いました。学生の皆さんには,熱心に聴講していただき,この分野の理学療法や作業療法に関心を持っていただいたと思います。

また,儀間裕貴先生との共同研究「新生児,乳児の自発運動の解析」についても,検討を行いました。解析症例数も順調に増え,乳児の自発運動の発達特徴とその原理が見えてきそうです。まもなく,論文にして投稿予定です。(大城 昌平)

200961

論文が「リハビリテーション科学ジャーナル」に掲載されました

研究論文「運動イメージ方法の違いが脳活動に及ぼす影響‐近赤外分光法(NIRS)による検討」が聖隷クリストファー大学リハビリテーション学部紀要「リハビリテーション科学ジャーナルvol.4, 2008」に掲載されました。
本論文は,運動イメージによって変化する脳血流反応を,光トポグラフィ装置によって測定し,言語教示の違いによって,脳血流反応が異なる傾向があることが示されました。
今後も,修士メンバーの一員として,さらに研究を進めていきたいと思います。
論文の投稿にあたり,大城先生をはじめ,ご指導,ご協力いただいた先生方,大学紀要委員の先生方に深く感謝いたします。(大杉 紘徳)

2009531

5回国際交流セミナー−「痛み」基礎から臨床へ−に参加しました

郡山健康科学専門学校にて「痛み」の講演会に参加しました。講演内容は,痛みの神経生理学的背景を始めとし,スポーツ,筋骨格系,物理療法における痛みのマネージメントです。講師は,藤原孝之先生(郡山健康科学専門学校長),D.O.Draper先生(Brigham Young大学教授),G.T.Allison先生(Curtin工科大学准教授),
J.C.Castel
先生(President,Director,Managing Partner Accelerated Care Plus Corp.)です。どの講演も,先生方の研究に基づいた説明をしていただき,大変興味深い内容でした。
 講演後は懇親会に参加し,ご講演いただいた先生方と片言の英語で話をしました。先生方は,我々の話を親身に聞いていただき,先生方の温かい人柄に親近感を抱きました。心より感謝いたします。最後に,本セミナーを企画運営されました先生方にも感謝いたします。(金原 一宏)

2009528-30

44回日本理学療法学術大会で発表を行いました

44回日本理学療法学術大会(東京国際フォーラム)で,理学療法開発学から6題の研究発表(ポスター)を行いました。

【発表演題名】
・重森健太(D2), 志村孚城, 奥山惠理子, 金子満男, 大城昌平:MMSEの因子構造分析と脳血流反応
・金原一宏(D1), 大城昌平, 水池千尋, 重森健太, 根地嶋誠, 飯尾晋太郎, 大杉紘徳, 高山善尚:振動刺激が疼痛刺激時の脳血流反応に及ぼす影響
・飯尾晋太郎(M2), 大城昌平, 水池千尋, 金原一宏, 高山善尚, 大杉紘徳, 佐藤慎:リーチ動作における軌道の修正過程と視覚・体性感覚との関係
・大杉紘徳(M2), 大城昌平, 金原一宏, 水池千尋:運動イメージの明瞭性と課題再現性の検討
・佐藤慎(M2), 重森健太, 大城昌平:通所リハビリテーション利用者における単一課題および二重課題条件下での足踏みの特徴
・本田憲胤(M2), 松岡俊樹, 澤田優子, 竹村豊, 和田紀久, 福田寛二, 大城昌平:早産児の足底への痛み刺激と脳血流反応

 
各演題とも多くの方に発展的なご意見を頂き,実り多き学会となりました。(重森 健太)


左から:重森,金原,飯尾,佐藤,大杉

2009516-17

13回静岡県理学療法士学会で発表を行いました

13回静岡県理学療法士学会(掛川市渉外学習センター)で,理学療法開発学から9題の口述発表を行いました。根地嶋,金原,高山の3名が特別賞(⇒優秀演題・特別賞受賞者一覧)を受賞しました。

【発表演題名】
・重森健太,大城昌平:認知機能検査の構成と脳血流反応との関係
・根地嶋誠,横山茂樹,大城昌平:高校女子バスケットボール選手の着地動作における下肢関節角度の左右差
・金原一宏,水池千尋,重森健太,根地嶋誠,大城昌平,大杉紘徳,飯尾晋太郎,高山善尚:芳香刺激及び振動刺激が疼痛に対する脳活動に及ぼす影響
・飯尾晋太郎,大城昌平,水池千尋,高山善尚:リーチ動作における視覚環境の違いが運動軌跡と脳血流に与える影響 〜近赤外分光法(NIRS)を用いて〜
・大杉紘徳,大城昌平,金原一宏:運動イメージによる課題再現率の検討
・佐藤 慎,重森健太,大城昌平:通所リハビリテーション利用者における3分間の足踏みが身体機能に及ぼす影響
・高山善尚,重森健太,水池千尋,大城昌平:高齢者における運動機能認知と心的回転課題の関係性について
・矢島大輔:訪問リハビリテーションが動作獲得に効果を示した症例 〜リハビリにおいて大切な視点の考察〜
・水池千尋,大城昌平,重森健太:環境の違いが脳卒中片麻痺患者の歩行に与える影響


左から:根地嶋,重森,飯尾,高山の口述発表

左から:大城(特別企画『理学療法士の未来を考える』座長),佐藤,大杉,水池,矢島

2009423-25

48回日本生体医工学会で発表を行いました

48回日本生体医工学会(東京)で発表を行ってきました。重森は,オーガナイズドセッションにて『認知症に対応するBME』というテーマで発表を行い,水池は,ポスター発表「運動イメージが運動の巧緻性に与える影響」を行いました。生体医工学の学会ということで,工学的見地からも,多くのpositiveな意見をいただくことができました。今後,さらに研究を進めていければと思います。(水池 千尋)


左:重森,中:水池,右:会場前にて

200947-8

NBAS研修会を開催しました

NBAS(ブラゼルトン新生児行動評価)のイントロダクションコースを開催年1回しています。しかし,NBASに関心のある方にはタイムリーでないことと,また定員をオーバーすることが多く,なかなか研修を受ける機会がないということから,不定期に(参加者が4-5名集まったところで)浜松でNBAS研修会を開催しています。

今回は,東京の国立精神神経センターの白川先生のご高配で,東京で開催しました。臨床心理士,助産師,介護福祉士の計6名が集まり,参加の方々からも多くの刺激を受け,お互いに交流ができ,大変有意義な研修会でした。研修会開催と参加のご希望がおられましたら,お知らせください。(大城 昌平)

    

2009312

11回日本生体医工学会BME ON DEMENTIA研究会(東京)で発表しました

BME on Dementia という認知症をテーマにしている学会に参加してしてきました。演題発表では,本研究室より2演題の発表を行いました。2演題とも大変興味を持ってもらい,また様々な分野の先生とも意見交換ができ,有意義な経験となりました。今回頂いた貴重なご意見をもとに,さらなる発展をしたいと思います。 (重森 健太)

BME on Dementia
学会に参加させていただき,研究・発表を楽しまれている先生方に大変貴重なご意見を頂き,私も研究に対する取り組みや姿勢を,より深く探究しようと意識しました。発表の際,ご意見を頂きました先生方,また発表にご協力いただきましたゼミの先生方に感謝いたします。(金原 一宏)

   
発表の様子 (左:重森,右:金原) 

2009220

The Newborn As a Person: Enabling Healthy Infant Development Worldwide」(出版社: John Wiley & Sons)が出版されました

T. Berry BrazeltonJ. Kevin NugentBonnie J. Petrauskasによって編集された書籍で,世界各国の新生児行動評価のトレーナーを中心に,世界の乳児精神保健の動向が執筆されたものです。Chapter 5では,「Supporting Parents of At-Risk Infants: Lessons from Japan」と題して,日本からの報告も執筆しています(Shohei Ohgi, RPT, PhD., Tomitaro Akiyama, MD)。乳児精神保健や育児・発達支援にかかわられている皆さんには大変参考になる書籍だと思います。是非,ご一読ください。(大城 昌平)

2009214-15

明治安田こころの健康財団 「赤ちゃんに学ぶ人間のこころのルーツ」講演会が開催されました

子どもの健やかなこころを育むためには,どのような親子のかかわりと専門家の支援が必要なのか?世界の乳幼児精神保健の流れからの講演会が開催されました。我が国をリードする著名な乳幼児精神学者に混ざって,私も未熟児の脳とこころを育むケアという観点から講義を行いました。子どもたちの温かなこころの起源は,母胎内の穏やかな環境と新生児・乳児期の親子の関係性(こころの交流)にあり,そこに支援の視点を置くことが大切です。今日の乳幼児精神保健の世界の動向では,土居健郎先生が示された日本文化特有の「甘え」が注目されています。乳幼児期の健全な「甘え」が,人間のこころのtaken for granted(極あたりまえの)世界(渡辺久子先生)を築き,それを基盤にしてこころの交流が育まれていきます。土居健郎先生の『「甘え」構造』をもう一度熟読しなければなりません。(大城 昌平)

200916

論文が「理学療法科学」に掲載されました

平成19年度修士課程修了生の矢島です。修士論文「時系列データ解析による脳血管障害患者のリーチ動作の運動解析」が雑誌「理学療法科学」の12月号(23巻 第6)に掲載されました。

本論文は,小型で高性能な3軸加速度計を用いて片麻痺患者のリーチ動作の運動解析を試みました。加速度計は小型で軽量であり,動作を阻害することなく,また,評価環境を限定しないという臨床的に有用な特徴を有します。また,得られたデータは非線形解析の次元解析という手法を用いることで,動作を多次元空間内の構成次元(運動の自由度)として表現できました。その結果,リーチ動作の構成次元は片麻痺患者の病態を反映することを示し,今後の運動解析の重要な解析変数になる事を示唆しました。

論文の投稿にあたりましては,投稿用に論文を再校正したり,査読意見に対する返答に苦慮する事もありましたが,2年間かけて書き上げる事のできた論文も学内の評価だけでなく,投稿するという形で学外での評価を頂く事によってより客観的な意見を伺うことができ,とても良い勉強になりました。

今後も研究員の一人として,一つ一つを確実に積み上げていきたいと思います。 (矢島 大輔)

20081213

広島大学 浦辺幸夫教授による理学療法開発学特別講義を開催しました

広島大学教授 浦辺幸夫先生による,大学院理学療法開発学特別講義を開催しました。浦辺先生に,「社会に貢献できる理学療法研究を行うために」と題した講義を行っていただきました。内容は,研究者としてのマインド,哲学の話題からはじまり,先生が行っておられる研究,および医療機器の開発など,先生の豊富なご経験と実践からお話を頂戴しました。今後,我々が取り組むべき,研究の方向性について貴重な示唆を頂戴しました。また,自身を律して,研究や研究者の育成に取り組まれておられる先生の姿勢には,深い感銘を受けました。これを機会に,院生の教育や研究の推進について,意見交換ができればと考えています。浦辺先生,誠にありがとうございました。 (大城 昌平)

20081125-124

Curtin工科大学を訪問しました

西オーストラリア,パースのCurtin工科大学を訪問しました。初夏のパースは,さわやかな青空,空の青さを反射したスワンリバーと緑の芝生が広がり,木々に囲まれた大変美しい町でした。Curtin工科大学もまた,緑に包まれた近代的な美しい大学でした。大学ではDr. Garry Alisonにご案内頂き,PTの教育システムや研究活動などについてご説明いただきました。また,Royal Perth Hospitalにもご案内いただき,リハ医療のシステムやPT治療などについて見学させていただきました。日本からも1名の大学院(Master of Physiotherapy)留学生がおられ,臨床研究に取り組んでおられました。私も30名ほどの小児領域のPTと発達研究者を前に,片言の英語で「Principle of Infants' Motor Development」と題したレクチャーを行いました。これを機会に,交流を深め,情報交換や共同研究の進展を目指したいと考えています。 (大城 昌平)

  

20081025-26

24回東海北陸理学療法学術大会(金沢)に参加しました

セミナーU「脳卒中の理学療法−理学療法士の常識は非常識−」(吉尾雅春先生)の講演は,機能解剖,生理学,神経学に裏付けられた理学療法の大切さを改めて再認識し,深く感銘を受けました。
演題発表では,本研究室より3演題の発表を行いました。まだまだ発展途上ですが,興味深い発表であったと思います。また,今後の貴重な示唆を受けることが出来,大変有意義な機会となりました。これからの発展が楽しみです。

金沢の夜は,金城大学の木村朗先生はじめ先生の研究室の方々とご一緒させていただき,素晴らしい金沢の思い出を頂戴しました。木村先生の研究室の発展をお祈りするとともに,これを機会に,理学療法の発展に向け,交流を深めていきたいと思います。 (大城 昌平)


【発表演題名】
・金原一宏,大城昌平,水池千尋,飯尾晋太郎,高山善尚,大杉紘徳,喜納将克
 『芳香が疼痛刺激時の脳活動に及ぼす影響』
・高山善尚,大城昌平,水池千尋,飯尾晋太郎
 『作業記憶課題の違いが前頭連合野脳活動に及ぼす影響 −光トポグラフィ装置を用いて−』
・飯尾晋太郎,大城昌平,水池千尋,高山善尚,金原一宏
 『プリズム適応課題における運動軌跡の修正過程と脳活動』

20081018

畿央大学健康科学研究所・大学院共催シンポジウムに参加しました

10/18()に畿央大学で開催された畿央大学健康科学研究所・大学院共催シンポジウムに参加してきました。

柿木隆介先生(生理学研究所)による「様々な神経イメージング手法を用いた人間の脳機能の研究」と題した講演では,脳には必ず記憶が残っているということから開発された“脳指紋”や脳の可塑性,赤ちゃんの顔認知,そして痛みと痒みなどのテーマについて様々な映像を使いながら,興味深いお話をされました。引き続き行われた話題提供(檀一平太先生,荒牧勇先生,森岡周先生)も,非常に学びの多い内容でした。

シンポジウム後に,森岡先生から,神経リハビリ―ション領域の学問発展のためには,自分たちが研究をした結果を論文に書いて出していくことが大事だとお話しいただき,加速的に研究を進めていかなければという思いを強くしました。最後になりますが,参加させていただき,ありがとうございました。(水池 千尋)

20081011-13

995回理学療法士協会現職者講習会
NICUにおける理学療法(長野版)」が開催されました

101113日に,第995回理学療法士協会現職者講習会「NICUにおける理学療法(長野版)」が開催されました。全国より難関な抽選(倍率67倍)の結果選ばれた15名の方が受講されました。本講習会で得られた知識と技術を臨床の場に還元し,赤ちゃんとご家族の支援に生かしていっていただきたいと思います。また,これを機会に相互の連携を深め,日ごろの問題を共有し,より良い理学療法の発展につながっていくことを念じております。毎年,本講習会の開催に尽力いただいております,長野こども病院の木原秀樹先生をはじめ,多くの先生方にこころより深く感謝申し上げます。先生方のお陰で,新生児理学療法の理論と技術の発展と啓蒙,人の輪がつながっています。(大城 昌平)
             

2008106-8

3年ぶりに長崎に行ってきました

長崎大学学長の齊藤寛先生にお会いし,楽しいひと時を過ごさせていただきました。先生は6年間(2期)にわたる学長職を1010日にご退任されました。学長在任中,地域に開かれた大学,「長崎学」の発展,そして長崎を拠点とした国際的な学術交流に尽力されました。先生のお仕事と業績に深く敬意と尊敬の念を表したいと思います。今後ますますのご健勝と,長崎でのご活躍を心よりお祈り申し上げます。

また,1013日には,長崎大学名誉校友であられる下村脩先生がノーベル化学賞を受賞されました。私も長崎大学の卒業生の一人として,心よりお慶び申し上げるとともに,偉大なる先人にならい,自身の道を探求したいと思います。(大城 昌平)

  
 

2008911

近畿大学医学部附属病院で講義を行いました

近畿大学医学部附属病院にて,早産児のディベロプメンタルケアと脳活動評価および神経行動発達とに関する共同研究,未熟児新生児室での行動発達評価,「早産児のディベロプメンタルケア」と題した講義(PDF参照),を行いました。早産児にたいするディベロプメンタルケアの取り組みや,先駆的な研究状況を学ぶことができました。また皆さんの臨床・研究に対する積極的な姿勢に深く感銘を受け,大変良い刺激となりました。

今回の訪問では,リハビリテーション科教授 福田寛二先生,新生児室 和田紀久先生,リハビリテーション科(本学院生)の本田憲胤先生はじめ多くの先生方に大変お世話になりました。心よりお礼申し上げます。

HPをご覧の皆さん,NIRS研究についての第1報を楽しみにしていてください。(大城 昌平)

 

200893

論文がPhysical Therapyに掲載されました

論文「Time Series Analysis of Spontaneous Upper-Extremity Movements in Premature Infants with Brain Injuries」 Shohei Ohgi, RPT, PhD, Satoru Morita PhD, Kek Khee Loo MD, Chihiro Mizuike, RPT Physical Therepy 2008; 88: 1022-1038 に掲載されました。

本論文は,脳障害を持つ乳児の上肢自発運動を加速度計を用いて測定し,その時系列データを複雑系の観点から非線形解析という手法をもちいて解析し,その運動発達学的特徴を検討しました。脳障害を持つ乳児は,運動の構成要素間の協調の自己組織化過程に問題を有する結果を示し,理学療法の介入では,感覚運動経験を介して,その協調過程の組織化を支援していくことの重要性を示唆しました。

本研究で用いた非線形解析は,乳児の自発運動のように「複雑さ」や「ランダムさ」を解析する手法として有益であり,運動の学習や回復の過程の運動解析などに応用可能であると思われます。

本論文は,トピックス論文として選択され,手厳しいコメントもあり,その回答に苦慮しましたが,理学療法の発展に寄与する論文であると考えます。是非,ご一読ください。


また,関連論文としてOhgi S, Morita S, Loo KK, Mizuike C. A dynamical systems analysis of spontaneous movements in newborn infants. Journal of Motor Behavior.2007; 39: 20314.もご参照ください。(大城 昌平)